マイページの「ゲーム」には、星粒を賭けて遊べるゲームが5つ入っています。これで星粒って増やせるの?——気になりますよね。
結論から言うと、増やせません。いちばん条件のいい賭け方でようやく「増えも減りもしない」で、それ以外の賭け方はすべてマイナスでした。
ただ「なんとなく損しそう」で終わらせるのはもったいないので、この記事では中学校で習う「期待値」だけを使って、実際に計算して確かめます。やり方はとても簡単で、覚えるとどのゲームでも自分で判断できるようになります!
「期待値」ってなに? 平均していくら戻ってくるか、のこと
期待値というのは、ひとことで言うと「1回やったら、平均していくら戻ってくるか」です。
たとえば、こんなくじがあったとします。
- 1回引くのに 100円
- 10% の確率で 1,000円 もらえる
- 残りの 90% は 0円(ハズレ)
平均していくら戻るかは、「もらえる金額 × その確率」を全部たすだけで出せます。
0.1 × 1,000円 + 0.9 × 0円 = 100円
100円払って、平均100円戻ってくる。つまりこのくじはやってもやらなくても同じです。もし当たりが2,000円なら期待値は200円になって、やればやるほど得ということになります。
「投入1に対していくら戻るか」で見ると比べやすい
金額のままだと比べにくいので、この記事では「賭けた星粒1つに対して、平均していくつ戻ってくるか」という形に直します。さっきのくじなら 100円 ÷ 100円 = 1.00 です。
| 期待値 | 意味 |
|---|---|
| 1.00 より大きい | やるほど増えていく(プレイヤーが有利) |
| ちょうど 1.00 | 増えも減りもしない(引き分け) |
| 1.00 より小さい | やるほど減っていく(お店が有利) |
覚える式はこれ1つだけです。
期待値 = 倍率 × 当たる確率
グラ観覧車で実際に計算してみる
GRAVITYのゲームの中で、グラ観覧車(星粒ver.)はルール画面に当選確率がぜんぶ書いてあります。確率が分かるということは、期待値が計算できるということです。


右上の「?」からルールを開くと、8種類の果物それぞれの倍率と当選確率が出てきます。この数字をさっきの式に入れるだけです。
| 果物 | 倍率 | 当選確率 | 計算 | 期待値 |
|---|---|---|---|---|
| りんご | 5倍 | 20% | 5 × 0.20 | 1.00 |
| みかん | 5倍 | 20% | 5 × 0.20 | 1.00 |
| 梨 | 5倍 | 20% | 5 × 0.20 | 1.00 |
| もも | 5倍 | 20% | 5 × 0.20 | 1.00 |
| スイカ | 10倍 | 10% | 10 × 0.10 | 1.00 |
| いちご | 15倍 | 5% | 15 × 0.05 | 0.75 |
| チェリー | 25倍 | 3% | 25 × 0.03 | 0.75 |
| ブドウ | 45倍 | 2% | 45 × 0.02 | 0.90 |

グラフにすると一目瞭然です。倍率が大きい果物ほど、期待値が低いという結果になりました。
25倍のチェリーは、期待値0.75。100星粒を賭けたら、平均で75星粒しか戻ってこない計算です。25倍という数字は派手ですが、当たる確率が3%しかないので、掛け算すると小さくなってしまいます。
いちばん高いのは、りんご・みかん・梨・もも・スイカのちょうど1.00。このゲームでの最高は「損をしない」であって、「得をする」ではないのがポイントです。
勘違いその1「いろんな果物に賭ければ得になる」
複数の果物に賭けたときの期待値は、選んだ果物の期待値を、賭けた金額で平均したものになります。数学でいう「加重平均」です。
たとえば、りんご(1.00)といちご(0.75)に50星粒ずつ賭けたとします。
(1.00 × 50 + 0.75 × 50)÷ 100 = 0.875
りんご1点だけなら1.00だったのに、いちごを混ぜたせいで下がってしまいました。平均は、いちばん高いものより高くなることは絶対にありません。
つまり期待値を上げる方法は「期待値がいちばん高いものだけを選ぶ」以外にない、ということになります。賭け先を散らしても上がりません。
勘違いその2「90%当たる賭け方があるから勝てる」
期待値1.00の5種類(りんご・みかん・梨・もも・スイカ)にまとめて賭けると、90%の確率で当たる賭け方が作れます。しかも当たったときは必ずプラスになるように配分できます。
具体的には りんご・みかん・梨・もも に20星粒ずつ、スイカに10星粒(合計90星粒)。5倍の果物が当たれば 20×5=100星粒、スイカなら 10×10=100星粒。どれが当たっても100星粒が戻ってきます。

90%の確率で+10星粒、10%の確率で−90星粒。平均すると……
0.9 × 100 + 0.1 × 0 = 90星粒(賭けた額とぴったり同じ)
やっぱり1.00のままでした。10回に9回は勝てますが、10回に1回の負けで、それまでの勝ちがきれいに吹き飛びます。
ここがこの記事でいちばん大事なところです。賭け方を工夫して変えられるのは「当たりやすさ」だけで、「平均していくら戻るか」は変えられません。
勘違いその3「元手をたくさん用意して、増えたらやめれば勝てる」
これは半分だけ正しいので、少していねいに説明します。
「元手をたくさん用意して、目標まで増えたらきっぱりやめる」という作戦をとると、勝てる確率は本当に上げられます。期待値がちょうど1.00のゲームなら、成功する確率はこの式で出せます。
成功する確率 = 元手 ÷(元手 + 目標)
| ねらう成功率 | 必要な元手 | 失敗したときは |
|---|---|---|
| 90% | 目標の 9倍 | 元手を全額失う(10%) |
| 95% | 目標の 19倍 | 元手を全額失う(5%) |
| 99% | 目標の 99倍 | 元手を全額失う(1%) |
95%も成功するなら、けっこう良さそうに見えます。でも、失敗したときに何が起きるかも一緒に見てください。

0.95 ×(+1,000)+ 0.05 ×(−19,000)= 0
やっぱりプラスマイナスゼロでした。「高い確率で小さく勝つ」かわりに「低い確率で大きく負ける」形に組み替えただけで、平均はびくとも動きません。
しかもこの作戦には「目標に届いたら絶対にやめる」という条件がついています。やめずに続けると、相手(お店側)の元手のほうが桁違いに多いので、いつかは必ず自分の元手が先に尽きます。
期待値が1.00を下回ると、元手をいくら積んでも届きません
ここまではグラ観覧車(期待値ちょうど1.00)の話でした。では、期待値が1.00を下回るゲームだとどうなるでしょうか。
Star Shot の「A(2倍・防衛成功率45.5%)」で考えてみます。期待値は 2 × 0.455 = 0.91 です。
同じように「目標まで増えたらやめる」作戦をとったときの成功率を計算すると、こうなりました。
| ねらう増加額 | 成功率の上限(元手がいくらあっても) |
|---|---|
| 1回の賭け金の 10倍 | 16.4% |
| 1回の賭け金の 30倍 | 0.45% |
| 1回の賭け金の 50倍 | 0.012% |
元手をどれだけ積んでも、この数字を超えられません。期待値が1.00を下回っていると、成功率に「天井」ができてしまうからです。
期待値1.00のグラ観覧車では元手を19倍にすれば95%まで届いたのに、期待値0.91のStar Shotでは賭け金30回ぶんを増やすことすら0.45%。0.09の差が、ここまで大きな違いになります。
ゲームごとの期待値をまとめました
アプリ内に確率が書かれているゲームについて、同じやり方で計算した結果です。
| ゲーム | 期待値 | 根拠 |
|---|---|---|
| マリンダッシュ | 0.95 | ルールに「手数料5%」と明記されている |
| グラ観覧車(星粒ver.) | 0.75〜1.00 | 果物ごとに違う。5倍4種とスイカが1.00 |
| グラ観覧車(ポイントver.) | 0.68〜0.99 | お菓子ごとに違う。最高でも0.993 |
| Star Shot | 約0.91 | どの侵略者を選んでも0.910〜0.925 |
| 地球帰還 | 不明 | 確率が公開されていないので計算できない |
| アニマルフィーバー | 不明 | アイコンの出現確率が公開されていないので計算できない |
数字が出せる範囲では、1.00を超えるものはひとつもありませんでした。地球帰還とアニマルフィーバーは確率が公開されていないので計算できません。この記事では「わからない」と正直に書いておきます。
おまけ:本当に表示どおりの確率なのか、104回ぶん数えてみました
せっかくなので、グラ観覧車(星粒ver.)の抽選結果を104回ぶん連続で記録して、アプリに書かれている確率と合っているか確かめてみました。(2340回目〜2444回目)
| 果物 | 倍率 | 書かれている確率 | そのとおりなら | 実際の回数 | 実測の割合 |
|---|---|---|---|---|---|
| りんご | 5倍 | 20% | 20.8回 | 19回 | 18.3% |
| みかん | 5倍 | 20% | 20.8回 | 19回 | 18.3% |
| 梨 | 5倍 | 20% | 20.8回 | 20回 | 19.2% |
| もも | 5倍 | 20% | 20.8回 | 18回 | 17.3% |
| スイカ | 10倍 | 10% | 10.4回 | 12回 | 11.5% |
| いちご | 15倍 | 5% | 5.2回 | 11回 | 10.6% |
| チェリー | 25倍 | 3% | 3.1回 | 4回 | 3.8% |
| ブドウ | 45倍 | 2% | 2.1回 | 1回 | 1.0% |
5倍の4種類とスイカは、ほぼ書かれているとおりでした。いちごだけ2倍くらい多く出ていますが、8種類を同時に見ているとこのくらいのズレは偶然でもふつうに起こります。104回では判断できないので、「たまたま」と考えるのが妥当です。
少なくとも「表示されている確率はデタラメ」ということはなさそう、という確認になりました。
まとめ
- 期待値 = 倍率 × 当たる確率。 1.00 が損得の分かれ目。
- 賭け方の工夫では期待値は上がりません。 上げる方法は「期待値がいちばん高いものを選ぶ」だけ。
- 元手を増やすと「勝つ確率」は上げられますが、そのぶん負けたときの金額が大きくなるので、平均は変わりません。
- 期待値が1.00を下回るゲームは、元手をいくら積んでも届きません。
- GRAVITYのゲームで確認できた最高はちょうど1.00。つまり星粒を増やす手段としては成立しません。
そう考えると、これらのゲームは「星粒を増やすもの」ではなく、演出やランキングを楽しむものと割り切るのがよさそうです。外れても投入した分のダイヤはもらえるので、余った星粒で背景アイテムを集める、くらいの気持ちがちょうどいいと思います。少なくとも「減った分を取り返そう」と星粒を買い足すのは、計算のうえでは絶対にやってはいけないことになります!
ちなみにここで使った計算は、中学・高校の「確率」と「期待値」の単元そのままです。テスト勉強のついでに、身近な題材として使ってみてください。
掲載した確率や仕様は取材時点のものです。アップデートで変更される可能性があります。


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